使用上の注意をよく読み正しくお使いください

　「歩く」って、基本的に無駄なことだと思いませんか。
　仕事行くんでも学校行くんでも遊びに行くんでも、移動の時間て基本的に無駄な時間で、でも誰もどこでもドアを発明してくんないので諦めて歩いて行くしかありません。

　こう、倉庫の中をですね、あっちに行ったりこっちに行ったりするんですよ。手元にリストがあって、１番目と５番目と１０番目が大体同じ場所にあるんです。
　でも細かい作業なので、１番目と５番目と１０番目、２番目と８番目と１３番目、と飛び飛びでやってると、漏れが出てしまったら嫌なので、上から順番に作業していく。
　何度も何度も同じ場所を行ったり来たりしながら、もう我ながら、
「今無駄なことしてるよ……」
　と思ってしまうわけです…。その分時間も無駄遣いだし。
　ウォーキングしながら仕事してると思えばいいんですけどね。

「俺の親友はマゾーンとは正反対の性格でね。ムダだとか遊びは絶対に必要だと思っていた」（至言）

　今は昔、とあるキャラクターの万歩計が流行ったことがありました。
　歩けば歩くほど、黄色い電気ネズミがごきげんになる万歩計。
　私の弟（一緒にボーリングシューズ買ったのとは別の方）もそれを持っていたんですが、一人暮らし始める時に置いていったんで試しに使わせてもらったりしてました。
　ある日、年の離れたいとこが子供連れてうちに来たことがあって、小さい子供が遊べるようなものは何もなくて退屈だろうなあと思った私は思いつき（でも今の子供ってどこに行くにもマイゲーム機持参ですけどね）、「はいこれ、電気ネズミ万歩計！」と快く少年達にあげました（※弟の）。
　うわっスゲエ！　と我先に手に取ろうとする子供達の一人にそれは渡り、少年は
「コレ知ってるよ！　こう使うんだろ！」
　と得意そうに手に持って、シャカシャカと上下に振り始めたのでした。
　どっとはらい。